池田澄子句集『此処』

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発行:2020年6月7日
装丁:水戸部功
四六判上製本 216頁
2600円+税

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口語を駆使した俳句で人気の池田澄子が、80代を迎えて直面したのは親しい句友、そして伴侶の死。亡き師へ、友へ、夫へ――語りかけるように、優しく切なく真っ直ぐ言葉で、この世の「此処」から放つ380句。

前作『思ってます』以後、待望の第七句集!

俳句を詠むその時の思いは、この地球に何故か生まれたマンモスの、狼の、金魚の菫の人間の、偶然に生まれ合わせたもの同士の偶然の出会いと別れの、その数知れぬことの一つとして書こうとした。少なくともペンを持っているときの私の大小の悦びや嘆きは、此の世に在る万物の思いの一つであった。(「あとがき」より)

◆12句抄

初蝶来今年も音をたてずに来

私生きてる春キャベツ嵩張る

桜さくら指輪は指に飽きたでしょ

大雑把に言えば猛暑や敗戦日

ごーやーちゃんぷるーときどき人が泣く

玄関を出てあきかぜと呟きぬ

散る萩にかまけてふっと髪白し

粕汁の雲のごときを二人して

偲んだり食べたり厚着に肩凝ったり

この道に人影を見ぬ淑気かな

生き了るときに春ならこの口紅

柚子の皮刻み此の世よ有り難う

<著者略歴>

池田澄子(いけだ すみこ) 

 

1936年、鎌倉に生まれ、新潟で育つ。

30歳代の終り近く俳句に出会う。1975年、「群島」入会のち同人。

1983年より三橋敏雄に私淑、のち師事。

三橋敏雄の勧めで「俳句評論」に準同人として入会。「面」参加。高柳重信逝去により「俳句評論」終刊。

1988年「未定」「船団」入会。

1995年「豈」入会。

2020年3月、「トイ」創刊に参加。

2020年6月、「船団の会」散在。

 

句集に、『空の庭』『いつしか人に生まれて』『ゆく船』『たましいの話』『拝復』『思ってます』『現代俳句文庫29・池田澄子句集』。

散文集に、『休むに似たり』『あさがや草紙』『シリーズ自句自解1・ベスト100』。

対談集 に『兜太百句を読む・金子兜太×池田澄子』。

現在、「トイ」「豈」所属

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