茂木妃流句集『冬の虹』

発行:2020年6月2日
序文:木暮陶句郎
装丁:奥村靫正/TSTJ
四六判上製 184頁
2500円+税

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大正・昭和・平成・令和を駆け抜けて生きてきた女性の人生が刻まれた310句。

(木暮陶句郎氏序文より抜粋)

 

 句集『冬の虹』には大正・昭和・平成・令和を駆け抜けてきた妃流さんの人生が詠み込まれている。そして、彼女ならではの五感が冴え渡った、かがやく十七音が鏤められているのだ。多くの人に、この句集を読んでほしい。

  金風や大きく開く句座の玻璃
  十薬や本家に残す海鼠壁
  針供養母が遺愛の一つ紋
  子は古稀に雁木の街に棲みついて

  
 今年も素敵な二〇句を纏め「ひろそ火年輪大賞」を受賞した妃流さんから「さざんくわ句会」の折り、句集出版の相談を受けた。ちょうどそのとき赤城山に大きく鮮やかな冬の虹が架かったのだ。

     消えさうな命揮ふや冬の虹
  おろがみて赤城は故山冬の虹
 

 彼女が即興で詠んだ二句が句会で披講されたとき、作品に秘められた決意と余情に心が震えた。妃流さん、百二十歳を目指して、ともに俳句を詠み続けてゆこう。

◆木暮陶句郎選10句

白板に百の季語書く鳥曇
ボサノヴァの風が横切る木下闇
モノクロに父の影おく青田かな
生きて享く太古の光月涼し
金風や大きく開く句座の玻璃
夢二忌の逮夜の窯場あかりかな
刈田風ピアスを知らぬ耳許に
枯芝をゆく片減りの靴老いて
子は古稀に雁木の街に棲みついて
消えさうな命揮ふや冬の虹

<著者略歴>

茂木妃流(もぎ ひりゅう)

1926 年、群馬県生まれ。
1989年より新聞投句を始め、「川霧句会」を経て、2013年木暮陶句郎に師事。2014年より「ひろそ火」会員。夢二俳句大賞、「ひろそ火賞」、伊香保俳句大賞等を受賞

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