なつはづき句集『ぴったりの箱』

発行:2020年6月22日
跋文:宮崎斗士
装画:古知屋恵子
装丁:奥村靫正/TSTJ
四六判並製 168頁
定価:2200円+税

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箱を開ける私。​箱の中の私。

薔薇百本棄てて抱かれたい身体

自らを飾るものとしての「薔薇」を想起した。百本もの薔薇を棄てたあとに見えてくる丸裸の自分、自分自身という真実。そこには「抱かれたい」というピュアな情動のみが残る。  宮崎斗士(跋文より)

◆『ぴったりの箱』作品抄

梅真白母をフルネームで呼ぶ日
はつなつや肺は小さな森であり
ぴったりの箱が見つかる麦の秋
少女にも母にもなれずただの夏至
夏帽を足して完璧な青空
日傘閉じここに暮らしがあった海
記憶から出てゆく父のサングラス
象も蝶も一頭分の涼新た
背中からひとは乾いて大花野
ふと触れる肘ひんやりと原爆忌
身体から風が離れて秋の蝶
くすり指鵙がことさら鳴く夜の
沈黙の明るく置かれ晩白柚
今日を生き今日のかたちのマスク取る
白兎黒兎いて夜の嵩

俳句を通して等身大の自分と向き合い「ぴったりの箱」を探し求める著者。森羅万象を「からだ」という器で表現するすぐれた身体感覚と、独特の観察眼で読者をひきつける264句。現代俳句新人賞受賞作家による注目の処女句集!

<著者略歴>

なつはづき

1968年、静岡県生まれ。2 0 0 8 年より
俳句を始め、現在「青山俳句工場0 5 」
「豈」「俳句新空間」等に参加。2 0 1 8 年、第3 6回現代俳句新人賞受賞、2 0 1 9 年、第5回攝津幸彦記念賞準賞受賞。現代俳句協会会員。超結社「朱夏句会」代表。

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